マーケティングリサーチ事業

CASE

導入事例

2025.12.01

ユーザーの継続理由を徹底分析!数字だけでは見えない心理を可視化し、継続率改善につなげる

株式会社Skyfall

サービス

ポイ活アプリ「ポケットプレイ」開発・運営

今回インタビューを受けてくださった方

島田 竜次様

抱えていた課題

  • 翌日以降の起動率や継続率の伸び悩み
  • ユーザーの離脱理由や利用背景に対する理解不足

調査の目的

  • 数値で把握しきれないユーザーの本音を明確化し、次の改善施策に活かす
  • 利用定着や継続利用を促す本質的な要因の深掘り

調査後の成果

  • ユーザー継続利用に対する改善施策の方向性が明確化
  • ユーザー理解に対するチーム内での共通認識の醸成

ご依頼いただいた貴社のサービス内容と、所属部署の役割について教えてください。

島田:ポケットプレイは好きなゲームを遊ぶだけでポイ活できるアプリです。ポケットプレイを経由してゲームアプリを見つけて遊ぶことで好きなギフトと交換できるポイントが貯まり、ゲームを楽しみながら同時にポイ活を行うことができます。ポケットプレイでは幅広い種類のゲームを揃えているため、男女問わず利用されており、日常的にゲームで遊ぶ方や、スキマ時間を有効活用したいという方にご利用いただいています。

私はポケットプレイの開発責任者として、サービス仕様や施策の策定から機能改善に至るまで携わっています。

ユーザー行動と心理の深層を探るために初の定性調査を決断

調査前に抱えていたマーケティング課題について教えてください。

島田:アプリのダウンロード自体は順調に推移していたのですが、翌日以降の起動率や継続率などの利用定着に改善の余地を感じ、ユーザーがどのタイミングで離脱しているのか、どの要素が利用定着に影響しているのかをより深く把握する必要があると感じていました。

株式会社Skyfall アプリ事業部 事業部長 島田 竜次 

今回、調査を依頼した経緯と目的について教えてください。

島田:これまでもアプリ上のデータをもとに分析や改善を重ねてきましたが、数字だけではユーザーがどのような気持ちで利用しているかまでは見えていませんでした。

そこで、以前実施した定量調査の結果を踏まえていくつかの施策を行い、その後、ユーザー体験がどのように変化したのかを確かめるために再度定量調査を実施しました。

さらに、継続して利用しているユーザーと離脱したユーザーの違いをより深く理解し、ユーザーの実態に即した改善につなげていくため、今回は定量調査に加えて定性調査も行うことにしました。

これまで定量調査は経験されていたとのことですが、定性調査に対してはどのようなイメージをお持ちでしたか?

島田:定性調査は、多数のユーザーの中から限られた人数に意見を伺う性質上、レポート内容に偏りが生じたり、改善につながる具体的なアクションが見えにくいといった曖昧さがあることを懸念していました。しかし、普段はアプリ上のデータ分析を通じてユーザー動向を数値的に把握している一方で、その背景や感情といった定性的な側面は十分に捉えきれていないと感じていました。そこで、ユーザーインタビューを通じて利用背景や感情を深く理解し、課題に対してこれまでとは異なる視点から解決策を検討できるようになることを目的に、今回の調査を実施しました。

柔軟な対応で見えた、ユーザーの潜在意識

定量調査と定性調査を実施した結果はいかがでしたか?

島田:定量調査と定性調査をどちらも実施したことで、ユーザーの利用継続に対して今後の施策方針を定めるための具体的な知見を得ることができました。

定量調査は、以前実施した調査結果から講じた改善施策の効果を測定する目的で実施しました。その結果、一定の効果はあるものの離脱防止には直結していないことが確認できました。また、その他にもこれまで把握できていなかった他のアプリとの併用状況が明らかになり、ユーザー視点での競合アプリとの使い分けに関する実態を確認できたことも新たな発見でした。

定性調査では、ユーザーがポケットプレイを利用する理由として、報酬だけでなくポケットプレイを通して好きなゲームに出会えることが継続利用の大きな要因であることがわかりました。また、定量調査で要望度の高かったゲームタイトルのバリエーションに関しては、定性調査を用いることでユーザーにとっては単に数が少ないのではなく、好きなジャンルや特定のタイトルが不足しているといったニュアンスの違いを確認することができました。

菅野:Skyfallが提供するマーケティングリサーチには、数字で傾向を把握する定量調査と、ユーザーの本音や行動の背景を深く理解する定性調査があります。定量調査では、多くの人に同じ質問を行い、回答を数値として集計することで全体の傾向や比較がしやすくなります。一方定性調査では、インタビューなどを通して、選択肢に収まらない考えや感情、行動の理由まで掘り下げることができます。数字だけでは見えないユーザーの思いや行動パターンを把握できる点が特徴です。

今回は、継続利用に関する背景やユーザーが価値を感じているポイントを深く理解するために定性調査を行いました。定量調査で傾向は掴めても継続に対する意識の差や離脱する理由や利用シーンの違いまでは掴めないからこそ、定性調査によって数字では把握できないユーザーの本音や行動の背景を明らかにし、施策方針の精度を高めることを目的としました。

株式会社Skyfall リサーチ本部 局長 菅野 晃平

調査結果を納品させていただくにあたり、レポートのまとめ方や報告会でのご説明についてはいかがでしたでしょうか?

島田:納品いただいたレポートでは、事前に設定したカスタマージャーニーに沿ってサマリーが丁寧にまとめられており、ダウンロード後の利用実態や継続ユーザーが価値を感じているポイントなどを明確に整理していただきました。特に、競合アプリとの比較においては、単なる数字の分析にとどまらず、実際の使い分けや併用状況まで踏まえた詳細をレポーティングしていただいたので、これを基にユーザー行動を多角的に理解しながら今後の施策展開に役立てたいと考えています。

カスタマージャーニーのイメージデザイン

丁子:今回のカスタマージャーニーマップにおいては、単にユーザーの行動を追うだけでなく、ポケットプレイ認知前のゲームプレイ状況など背景情報も確認し、ポケットプレイを長期的に利用してファン・ロイヤルユーザーへと成長していく過程の可視化を心がけて作成しました。継続率の改善だけでなく、ユーザーをファンとして定着させ、最終的なロイヤル化につなげるための具体的な施策の判断に活用できることを重視したため、お役立ていただき嬉しく思います。

株式会社Skyfall リサーチ本部 丁子 優

調査結果を施策に反映し、定点観測で継続改善のPDCAを進める

今回の調査結果を受けて、今後どのようなことを検討していますか?

島田:調査結果からは、好みのゲームとのマッチ度や、ゲームラインナップの充実度がユーザーの継続利用において重要であることを再認識できました。ユーザーの好みに合わせたゲームタイトルの拡充や、カテゴリーごとに一定数のラインナップを増やすことを検討していきたいです。また、継続率の変化やユーザーの利用行動の変化を定点で観測することで、これらのアップデートが実際に効果をもたらしているかどうかを仮説検証したいと考えています。仮説検証の結果をもとに、ラインナップや報酬設計の調整、利用頻度向上のための新たな施策を検討するといったPDCAサイクルを円滑に回していきたいと考えています。

今後やってみたい調査を教えてください。

島田:離脱者と継続利用者の違いを理解することで、継続率改善に直結する施策の精度向上や、ユーザー体験の最適化が実現できるため、今後はポケットプレイの利用を離れたユーザーに対しても定性調査を実施したいと考えています。

Skyfallでリサーチを検討されている方にメッセージをお願いいたします!

島田:定性調査を通じて直接ユーザーに話を聞くことで、データやレビューだけでは見えなかった行動や心理の背景が明らかになり、社内で共通認識を醸成させることができました。また、改善施策の効果検証や継続利用促進に向けた次のアクションも明確になり、ユーザー満足度向上につなげられると実感しています。

マーケティング担当者や事業戦略を担う方にとって、ユーザー理解を深めてサービス改善に繋げる上で、定性調査は非常に有効な手段だと思います。ぜひ一度お試しいただければと思います。

貴重なお話をありがとうございました。

※本記事に掲載されている所属および肩書は、すべて取材時点の情報に基づいております。